ラベル PCDA の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル PCDA の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年2月20日月曜日

Preface(3/3): Physical Chemistry from a Diffrent Angle

  我々はJob財団の創設者であるEduard J. Jobに特に感謝したい。

彼は常に、この財団の目的とこの本の執筆を常にサポートしてくれた。というのも、熱力学の効率的な応用は、国際的に成功した彼の仕事において重要な役割を果たしたからである。彼は熱力学を素早くそして深く理解することのできる単純なアプローチに特に興味を持っていた。

 我々は、ジョブ財団の理事会の絶え間ない支援と忍耐に感謝し、さらに、本書の翻訳者であるロビン・フックスとハンス・U・フックス教授の素晴らしい協力にも感謝したい。

シュプリンガーのSteffen Pauly博士とBeate Siek氏には、アドバイスと支援をいただきました。最後に,ドイツ語版への助言,英語版の草稿の査読をしてくれた同僚に感謝する。

2023年1月4日水曜日

Preface(2/3): Physical Chemistry from a Diffrent Angle

 本書では、化学ポテンシャルを用いた物質力学への直接的なアプローチを選択したため、エントロピーの概念の適用は、熱効果の記述に限定される。それでも、エントロピーはこのテーマにおいて基本的に重要であり、詳細に議論されている。本書は、物質力学の原理を、

-基本概念と化学平衡(静力学)

-物質変換の時間的進行(動力学)

-化学現象と電場の相互作用(電気化学)

の3部に分けて論じ、同時に物理化学における重要分野の概要を与えている。学生は物理化学を非常に抽象的で日常生活には役立たないと捉えがちなので、理論的な考察を日常的な経験や多くの実証実験と結びつけている。本書は、物理化学が必要とされる化学コースの学部生だけでなく、初心者も対象としており、初学者にも理解しやすいように,資料の選択と表現に工夫をこらしている。基本的な考え方を理解するために必要なのは、初歩的な数学の知識だけである。

 より高度な数学的ツールが必要な場合は、背景情報として詳細な説明を組み込んでいる(フォントサイズを小さくし、インデントしているのが特徴です)。また,本書は物理化学の入門的な実験コースに必要なすべての教材を提示しており、演習問題は出版社のWebサイトで公開されており、解答を記した学生用マニュアルも準備中である。

 また、本書で紹介されているいくつかの実験の詳細な説明(一部はビデオクリップ付き)は、弊社のウェブサイト(www.job-foundation.org; 教材の項を参照)で見ることができる。このコレクションは継続的に拡張される予定です。また,量子統計学やエントロピーの統計的アプローチなど,本書の範囲を超えるような話題については,財団のホームページを参照することができる。

2022年12月21日水曜日

Preface(1/3): Physical Chemistry from a Diffrent Angle

 経験上、熱力学の基本量であるエントロピーと化学ポテンシャルの2つは特に理解が困難である。エントロピーSは温度Tに関連する量であり、化学ポテンシャルμは物質量nに関連する量である。SとTのペアはあらゆる熱に関する作用を担い、その一方で、μとnのペアは化学反応、相転移といった物質が関与するあらゆる過程を制御する。その結果、Sとμには、素人考えでも相通じるものがある。

 本書では、エネルギーに加え、これらの中心的な量について、より単純なアプローチ方法を初学者に提案する。これらの量は、ある種の「指名手配書」を作るように典型的で簡単に観測できる物理量によって特徴づけられる。この現象論的な記述は、古くから行われてきた長さや、時間や、質量を測定するような直接的な測定法によって支えられている。

 このアプローチによって、化学ポテンシャルに基づいた予測といった実践的な結果が導かれる。更に、化学ポテンシャルは物理化学的な問題を扱う上で重要な鍵になる。この中心的な概念に基づけば、多くの他の分野への冒険が可能となる。温度、圧力、濃度における化学ポテンシャルの依存性は質量作用則、平衡定数の計算、溶媒和の法則、相図の作成といった様々な分野への「入口」である。この概念はたやすく衝突現象、拡散過程、表面効果、電気化学過程などに拡張することができる。更に同様の手法を使えば、普段はなかなか見ることのできない原子・分子レベルの問題まで解決できる。この手法により、エンタルピーH、ギブスエネルギーG、活性度aなど、従来使われてきた多くの熱力学量を排除することができる。これらの物理量の使用は排除されるわけではないが、ほとんどの場合、余分なものである。最適化された微積分を最適化することにより、計算が直感的に予測可能で、簡単に検証できるようになる。

deduction:控除
calculus:微積分

2022年11月29日火曜日

Physical Chemistry from a Different Angle (PCDA)

Physical Chemistry from a Different Angle

CONTENTS 

 1. Introduction and First Basic Concepts (導入と初歩的な基礎概念)

 2. Energy (エネルギー)

 3. Entropy and Temperature (エントロピーと温度)

 4. Chemical Potential (化学ポテンシャル)

 5. Influence of Temperature and Pressure on Transformations (物質変換における温度と圧力の影響)

 6. Mass Action and Concentration Dependance of Chemical Potential (化学ポテンシャルの質量作用と濃度依存性)

 7. Consequences of Mass Action: Acid-Base Reactons (質量作用の結果:酸塩基反応)

 8. Side Effects of Transformations of Substances(物質変換の副作用)

 9. Coupling (カップリング反応)

10. Molecular-Kinetic View of Dilute Gases (希薄気体の分子運動論的考察)

11. Substances with Higher Density (高密度物質)

12. Spreading of Substances (物質の拡散)

13. Homogeneous and Heterogeneous Mixtures (均質な混合物と不均質な混合物)

14. Binary Systems (二元系)

15. Interfacial Phenomena (界面現象)

16. Basic Principles of Kinetics (動力学の基本原理)

17. Composite Reactions (複合反応)

18. Theory of Rate of Reaction (反応速度論)

19. Catalysis (触媒反応)

20. Transport Phenomena (移動速度論)

21. Electrolyte Solutions (電解質溶液)

22. Electrode Reactions and Galvani Potential Differences (電極反応とガルバニ電位差)

23. Redox Potentials and Galvanic Cells (酸化還元電位とガルバニ電池)

24. Thermodynamic Functions (熱力学関数)


化学用語

mass action:質量作用

transformation:転移

coupling:カップリング反応

composite reaction:複合反応

rate of reaction:反応速度

transport phenomena:移動速度論、輸送速度論

electrolyte solution:電解質溶液

electrode reaction:電極反応

redox potential:酸化還元電位

thermodynamic funtion:熱力学関数